旅先でのナンパ

私はもう60歳前の十分なおじさんです。一人旅が好きで、時間が取れれば、宿だけ予約してふらりと1泊2日の小旅行に出かけます。

一人でカメラ片手に宿の周辺を散策するのが楽しいのです。今まで、何度も一人旅をしましたが、ある時、始めて美味しい思いをした事があります。
それは、鄙びた温泉宿の食堂で、一人旅の女性と隣になり、言葉を掛けて親しくなりました。食後も小さなラウンジで、遅くまでビールを飲みながら話し込みました。

ラウンジが締まる時刻になっても、話しは尽きず、私の部屋で飲み続けないかと誘いました。
45歳位のその女性のどことなく妖艶な姿に、齢がいもなくひと目惚れしたようでした。部屋に誘った時は、少しエッチな妄想もありましたが、積極的にナンパをしようと言う意識でもありませんでした。
部屋で取り止めのない話しをしていて、少し酔いが廻ったその女性のほのかにピンクがかった太ももが、浴衣の乱れた裾から見えた時、私は堪らず彼女を引き寄せ、抱き締めました。自分でも、思わぬ大胆な行動でした。
彼女は、抵抗するようなそぶりも見せましたが、明らかに許している事を感じました。傷心旅行だと言う女性にありがちなセフレの行動だったのでしょうネ。

女房相手では、最近では感じる事がなくなっていた強烈な性欲が溢れ、自分でも信じられないほどの勃起力で、彼女と交わる事ができました。彼女も激しく燃えて答えました。
その夜は、結局私の部屋で一夜を明かしました。翌朝起きると彼女は自分の部屋に戻った様で、姿はありませんでした。

別れも告げずにもう旅立ったかとも思いましたが、朝食会場に行くと、彼女は食事を摂っていました。少々バツの悪い思いで、おはようと声を掛けると、彼女は何事もなかった様に、おはようございますと答えてくれました。
食後のコーヒーを共にし、連絡先も交換する事無く、別れを告げてお互い旅立ちました。こんな後腐れもなく、夢の様な一夜を経験すると、一人旅でまたこうした出会いを期待してしまいますが、それ以来そんな機会を経験する事はありませんでした。
それでも、ナンパの機会を胸に秘め、今も一人旅を楽しんでいます。