筒抜け

きわめてゆるやかに、和子さんがのぼりつめていくのがわかりました。
彼女の秘所にさしいれた私の手を、彼女の太腿がきつくはさみつけたまますりあわせはじめ、やがて私の手がうごけなくなるほど強くはたみこんだまま、
「うっ」と声をあげながら上体をこわばらせたとおもうと、そのまま全身から力がぬけていき、やがてぐったりと私にもたれかかってきました。
彼女があどけない少女のような顔で私をみあげました。私はそんな彼女の唇に自分の唇を重ねあわせました。
私たちはそれからも、女同士の肉体を絡みあわせては、執拗なまでに快楽を貪りあいました。
そしてすべてが終わった後二人は、下半身を絡ませたまま、畳と布団の上にながながとのびていました。
私は満たされた気持ちで、目を見開きました。
和子さんがこちらに足をむけた上体で横たわっているのがみえました。私はおきあがると、キッチンにいき、湯沸かし器の湯でぬらしたタオルを絞って、
ふたたび和子さんのところにもどり、彼女の下腹部から股間にかけてを、そっと拭ってあげました。
和子さんが嬉しそうな顔で私をみました。私たちは衣服を着け、髪を整えて、むかいあいました。
「今夜は、ありがとう。あなたがヘルパーさんに来てくれて、本当にありがたいわ。これからも、よろしくね」
「こちらこそ」
二人、目をみかわしているうちに、またこみあげてくるものがあって、ふたたびキスをかわしました。そのとき奥から、お母様の声が、
「お楽しみのところわるいけど、オシッコがしたいんだよ」
耳の遠いはずのお母さんでしたが、そのお母様でさえ、私たちのたてる声は、どうやら筒抜けだったらしいです。